その固定資産、減価償却できますか?(未稼働資産の減価償却)

税金のこと
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ふく会計所属の税理士、梅田です。

減価償却費が計上できない固定資産があるってホント?

本日は、こちらの内容に関する記事となっております。

まずは簡単に減価償却費の解説から。

固定資産(建物や機械、車や器具備品などで30万円を超えるもの)を購入した場合には、購入したタイミングではすべての金額を経費にすることはできず、数年数にわたって経費にしていくというものです。

この何年かにわたって経費にしていく。という行為を「減価償却」といいます。

例えば50万円の固定資産を10年で均等に経費にする(減価償却)ときは、

1年目→5万円が経費、2年目→5万円が経費、、、、10年目→5万円が経費。

なぜこのような事が必要かというと、購入した固定資産は、購入した年だけ使うものではなく、3年5年10年と長い期間にわたって使うものであるから、効果の及ぶ期間にわたってそれぞれの年の経費にしよう。という考え方が元になっています。

この年数は法令で決まっており、購入したモノの内容によって年数が変わってきます。
(耐用年数と呼ばれます)

しかし、固定資産であれば、無条件で減価償却費の計上ができるというものではありません。

本日のテーマの通り、「未稼働」である固定資産については、減価償却をすることができないのです。

未稼働資産

未稼働資産とは

「未稼働」とはどういう状況かといいますと、文字の通り、稼働していない固定資産の事です。

分かりやすい例でいうと、機械装置があります。

新商品を製造するために新しい機械を購入したとします。

この場合に新しい機械装置は、事業の用に供するため、問題なく減価償却費が計上できます。

しかし、今まで使用していた機械装置についてはどうでしょうか。

そのまま旧機械装置を使うケースもありますが、全く使わなくなるケースも存在します。

この全く使わなくなるケースというのが、「未稼働資産」と呼ばれるものになります。

もちろん、この旧機械装置を売却なり廃棄する場合は、機械装置がなくなりますので、売却損益や除却損として経理処理することになりますが、売却や廃棄にはコストがかかるので、そのまま工場や倉庫に眠らせておく。という事も実際に発生します。

未稼働資産の減価償却費計上

では、なぜ未稼働の場合には、減価償却費として経費の計上ができないのでしょうか。

この理由は、減価償却費が計上できる資産は、「減価償却資産」に該当する必要があること。

減価償却資産とは、下記の通り規定されており、事業の用に供していないものは、「減価償却資産」ではないのだから、「減価償却費」も計上できないよね。という事になります。

棚卸資産、有価証券及び繰延資産以外の資産のうち次に掲げるもの(事業の用に供していないもの及び時の経過によりその価値の減少しないものを除く。)とする。
以下省略

稼働してない場合は、絶対に減価償却の計上が不可能なのか

未稼働である以上、減価償却費を計上できない点は、上記の通りです。

しかし、未稼働であっても減価償却費を計上できるケースがあります。

それは、

今は稼働を休止しているけども、今後何かのタイミングで稼働する時がきたときの為に、メンテナンス等をしており、いつでも稼働できるように準備をしているよ!

というケースです。

この場合には、いつでも稼働できる状況にあるので、事業に供していない。とは言えないため減価償却費の計上が可能です。

参考:国税庁HP タックスアンサー


逆に、今後も使わないから工場や倉庫のスミでカバーをかけたまま、ほったらかし。

というケースは、メンテナンスをしているとは考えられないため、減価償却費を計上することができません。

コロナの影響で休業していた場合

新型コロナウイルスの影響で、稼働を休止していた固定資産もあるかと思いますが、上記の通り、いつでも稼働できるようにメンテナンス等の準備をしている場合には、問題なく減価償却費を計上できると考えます。



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まとめ

いかがでしたでしょうか。

事業の方向性が変わったときなど、使わなくなる固定資産がでてくる場合があります。

この場合には、売却や廃棄を検討する。

そうすることで、売却すれば、資産価値があれば売却代金というお金が入ってきますし、廃棄をした場合には、帳簿価額の金額を除却損という経費にすることができます。

いずれ使う可能性があり、固定資産を残しておく。という場合には、メンテナンス等の維持管理をしておけば、減価償却費を計上する事ができます。

なにもせずにほったらかし。というケースが税務的には一番損だという事を知っておきましょう。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

免責事項

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当ブログの情報に関しては、可能な限り正確な情報を掲載するよう努めておりますが、万が一何らかの問題、損害等が発生した場合でも、一切の責任を負いかねます。詳しくは税務署または顧問税理士にお問い合わせください。

この記事を書いたひと
umeda

ふく会計(堤博顕税理士事務所)
税理士 梅田 秀幸

近畿税理士会東山支部所属(登録番号126972)

趣味
・アニメ鑑賞
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