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大阪市都島区の夜間・休日専門の税理士の梅田です。

・決算書をもう少し分析してみたい。
・変動費・固定費って何。
本日は、こちらの内容に関する記事となっております。
決算書は数字の羅列で分かりにくいところがあります。
理解しやすくなる切り口として、変動費・固定費への分解をしてみると分かりやすくなり、経営判断に有効利用できます。
※話を簡単にするためにざっくりと説明しております。ご了承ください
経費を変動費と固定費に分けてみる

変動費と固定費
「変動費」とは、売上の増減に連動して増減するものです。
上記の例でいうと、購入したリンゴ代は、「変動費」です。
リンゴを3個売るためには、最低でも3個のリンゴを購入する必要があります。
このように売上に連動して増減するものが「変動費」に該当します。
「固定費」とは売上の増減に関係なく、常に一定額発生するものです。
上記の例でいうと、給料や家賃は、「固定費」です。
リンゴが売れなくても家賃と給料は一定額発生しますからね。
区分することで何の役に立つのか
変動費と固定費に分解する。
このことが何の役に立つのか、という疑問があるかもしれません。
これについては、必要な利益を把握するのに役立ちます。
例えば、借入金の返済が60,000円あるので、利益が60,000円必要だったとします。
※借入金の返済は、経費ではありませんので、利益として獲得したお金から返済します。
こちらの記事もどうぞ。

では利益60,000円を獲得するために、リンゴは何個販売すれば良いのでしょうか?
こんな時に、「変動費」と「固定費」の区分が役に立ちます。
考え方
まずは、計算してみます。
売上高 ?円(@1,000円×?個)
変動費 ?円(@700円×?個)
限界利益 ?円(売上-変動費)
給料 200,000円 固定費
家賃 100,000円 固定費
合計 300,000円
営業利益 60,000円
一番下の営業利益60,000円を獲得するためには、固定費である給料と家賃の経費合計300,000円を払った後で、60,000円が残るような限界利益が必要なので、限界利益360,000円が必要であることが分かります。
売上高 ?円(@1,000円×?個)
変動費 ?円(@700円×?個)
限界利益 360,000円 (売上-変動費) 限界利益率30%
給料 200,000円 固定費
家賃 100,000円 固定費
合計 300,000円
営業利益 60,000円
次に限界利益360,000円を獲得するための売上を計算します。
そこで、限界利益率というものを計算してみます。
このリンゴは、1個当たり700円で購入し1,000円で販売することで、300円の利益を獲得します。
そうすると、限界利益率は、300円÷1,000円=0.3(30%)であることが計算できます。
限界利益率30%で、360,000円の限界利益がほしい・・・この場合に必要な売上は、割り戻すことによって計算できます。
360,000円÷30%=1,200,000円と計算できました。
個数でいうと1,200,000円÷@1,000円=1,200個です。
売上高 1,200,000円(@1,000円×1,200個)
変動費 840,000円(@700円×1,200個)
限界利益 360,000円 限界利益率30%
給料 200,000円 固定費
家賃 100,000円 固定費
合計 300,000円
営業利益 60,000円
これで利益60,000円を獲得するために必要なリンゴの販売数は、1,200個という事が分かりました。
損益分岐点売上高
先ほどの例では、利益60,000円のケースでしたが、これが0円のケースというものがあります。
それが、損益分岐点売上です。固定費を賄うために最低限必要な売上の事です。
この売上がないと、赤字になっちゃうよ!というものですね。
この指標を知っていることは重要なので、ぜひ把握しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
会社の業績を見る際に、変動費と固定費に分けて考えてみる。
そうすることで、今まで見えなかったところが見えるようになるかもしれません。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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